皆さんは名鉄名古屋駅をご存知でしょうか。
名前の通り、愛知県、岐阜県を走る私鉄、名古屋鉄道の中心駅なのですが、この駅、”カオス”な要素が満載なのです。
鉄道ファンや旅好きにはお馴染みですが、”カオス駅”とも呼ばれているレベル。
(カオス駅と呼ばれる駅は他にもありますが、ネットで検索すると出てくるのはまずこの駅。)
今回はそんな名鉄名古屋駅を訪問したので、カオス要素とともに紹介していきます!
鉄道に興味ない方でも、知っていただけると嬉しいです。
( ※記載情報は記事執筆時点のものです。)
カオス要素① ホームが少なすぎる!
名鉄名古屋駅は名鉄の中心駅であり、名鉄最大の利用者を誇ります。なのに3面2線となっています。
これは、名鉄名古屋駅が地下駅であり、同じく地下にある近鉄名古屋駅と、地下鉄東山線名古屋駅に挟まれており、スペースがないためです。(ちなみに近鉄名古屋駅は頭端式4面5線で、名鉄名古屋よりもかなり大きめ。)
スペースがないため、少しでもホームの有効長を確保するためにホームがくねっているのもポイントです。
これだけでは到底カオスとは言えないと思う人もいるでしょう。実際、線路が2線しかない中心駅は他の私鉄にも見受けられます。
しかし、後述のカオス要素を読めば、名鉄名古屋駅が3面2線であることがいかにカオスか理解してもらえると思います。
カオス要素② 列車の本数が多すぎる!
とにかく列車の本数が多い!
例えば、ブログ執筆現在、平日朝8時の3、4番線にやってくる列車は28本です。
2分に1本間隔であり、列車の停車時間もあるため、列車が出発したらすぐに次の列車が来ます。
一方、14時の3、4番線にやってくる列車の本数は26本です。つまり、通勤ラッシュの時間帯も、昼過ぎも、本数に大差はなく、1日中本数が多いのです。
実際、私が名鉄名古屋駅を訪れたのは14時台だったのですが、下の写真の案内表示からわかるように、2分に1本列車が来ています。
カオス要素③ 種別も行き先も編成も多すぎる!
なぜ本数が多いのか、それは種別と行き先が多いからです。
名鉄の種別は、普通、準急、急行、快速急行、特急、快速特急、ミュースカイ、の7つあります。
↓中部国際空港へ向かうミュースカイ。全車指定席の特別車での運用です。
↓二階からの展望が楽しめるパノラマスーパー。特急、快速特急は6、8両編成で、その内2両が特別車となっています。
↓私が訪れたときは全車一般車の特急もやってきました。特急の中には何本か全車一般車の特急もあります。
余談ですが、昔はディーゼル特急も名鉄名古屋駅を通っていました。「北アルプス」という特急で、JRの高山本線に乗り入れて高山方面に向かっていました。当時は、地下駅にディーゼル列車が入ってくるのでディーゼルの排煙が凄かったそうです。
続いて、行き先についてですが、行き先は、時刻表から見受けられる限りですが
1、2番線は名鉄岐阜、名鉄一宮、須ヶ口、岩倉、犬山、新鵜沼、新可児、津島、弥富、佐屋。
3、4番線は豊橋、伊奈、国府、東岡崎、新安城、知立、豊明、鳴海、神宮前、金山、豊川稲荷、西尾、吉良吉田、中部国際空港、太田川、常滑、知多半田、河和、内海がありました。
とにかく多い!初見ではわからない行き先も多いです。
名鉄は、近鉄、東武に次いで日本で3番目の路線網の規模を誇る私鉄ですので、行き先もとにかく多いわけです。
始発や終電の運用などでしか使われない行き先も含まれていますが、いかに行き先も多いかも理解していただけたと思います。
また、両数も多いのが名鉄の特徴です。2両〜8両編成で運用されています。関東の私鉄とかは列車の両数が固定だったりするのですが、そうではないのが名鉄。カオスさを引き立てています。
名鉄名古屋駅の設備も面白いものが多い!
以上のようにカオス要素満載の名鉄名古屋駅でしたが、複雑さを和らげる工夫もあります。
例えば、行き先ごとに列車の停車場所を変え、行き先ごとに色分けされた案内表示があり、その色のラインがホームに引かれていて、乗客の誤乗車を防いでいます。やってきた列車の停車駅が一目瞭然の案内表示もあります。
また、複雑さゆえに自動放送を使用せず、駅員の肉声での音声案内を行なっています。
カオス要素満載でもやっていけるのは、名鉄側の努力もあるわけですね。
↓停車駅の案内表示と、色分けされた行き先表示。
↓案内放送のブース。
また、名鉄では新聞輸送も行われており、新聞輸送用のシューターなどの設備もあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ホームは狭く、本数は1日中多く、種別も行き先も多く、両数はバラバラ。
名鉄名古屋駅のカオスさがわかっていただけたのではないでしょうか。
こんな名鉄名古屋駅ですが、今後のリニア開通に伴って駅の再開発が予定されています。
↓建設予定の名鉄名古屋駅の新駅ビル。30階建で、横幅400メートルにも及ぶ。まさに壁。
(名鉄のホームページより引用)
これによってホームの構造も変わり、3面2線だったホームが2面4線になる予定です。(前述の通り、スペースは狭いですが。)
これで名鉄名古屋のカオスさも少しは和らぐのではないでしょうか。今のカオス要素満載の名鉄名古屋が見られるのもあと少しになりそうですね。
紹介は以上になります。見て頂きありがとうございました!!